我が子とのスキンシップ、今していますか?
そう聞くと、赤ちゃんがいるファミリーからは、「もちろんです!抱っこやおんぶで一日中密着してます!」と、元気な声が聞こえてきそうですね。
でも、子どもが小学生、中学生、高校生と大きくなるにつれて、その答えは少しずつ減っていくのが現実かもしれません。
特に思春期になると、「もうしないかな」「ちょっと気恥ずかしい…」と感じるパパやママも多いのではないでしょうか?
今日のテーマを読み終わるころには、きっと「ちょっとハイタッチでもしてみようかな」と思えるはず。スキンシップの科学的なエビデンスを知って、何歳になっても“効率的に楽しく”子育てをしていきましょう。
スキンシップが“最高の教育”!思春期にも効果がある科学的な理由
スキンシップがもたらす効果は、単なる感情論ではありません。脳科学的にも、心理学的にも裏づけられた「最強の教育法」なんです。
愛情ホルモン「オキシトシン」と非認知能力の関係
スキンシップをすると、親子の脳内に「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌されます。
このオキシトシンには、以下のような効果があるとされています。
心の安定・ストレス軽減
不安や恐怖心を和らげ、情緒を安定させる。
他者への信頼形成
親とのスキンシップが土台となり、他者への信頼感や共感性が育まれる。
長期的な幸福度の向上
追跡研究では、幼少期にスキンシップが多い子ほど、人生の幸福度や学歴が高くなる傾向も報告されています。
このように、スキンシップは衝動性の抑制や自己コントロール力の向上にもつながり、結果的に自己肯定感の向上にも深く関わっていんです。
非認知能力とは?社会で生き抜く力をスキンシップで育てよう
非認知能力とは、テストの点数では測れない「やる気」「共感力」「我慢強さ」など、人生を支える力のことです。
社会でも重要視されているスキルですが、実はこれ、特別な教材や時間がなくても育めるんです。
その方法こそがスキンシップ。
お金も時間もかけずに、毎日の中で自然と「生きていく力」を育てられるのは、親にとっても嬉しいポイントですよね。
思春期こそ「拒まない」が正解!スキンシップの再構築
ここからが、このテーマで一番伝えたいこと。
乳幼児は、抱っこやおんぶ、手を繋ぐことを子どもたち自身から求めてくるので、スキンシップの機会が多いですよね。
ところが、小学生、中学生になると、「もう大きいんだから、甘えるのはちょっと変」「我が子が周りからマザコン・ファザコンと思われたら嫌だ」と、子どもが求めていても親の方から拒んでしまう、離れてしまう保護者の方も少なくありません。
でも、アタッチメントは再構築できると他の記事(※詳しくは「安全基地がある子は強くなる!「愛着形成」で心が安定する子の育て方」を読んでください)でも紹介している通り、スキンシップこそ何歳からでも始められる、手軽でとっても有効的な子育て方法なんです。
効果的な自己肯定感を高める方法だってことを、ぜひ全てのパパママに知ってほしいんです。
思春期でもできる!恥ずかしくないスキンシップのコツ
「そうは言っても、思春期の子にハグなんてできるわけないでしょ!」そんな声が聞こえてきそうですね。
もちろん無理に抱きしめる必要はありません。
日常の中で、自然に触れ合えるタイミングをつくることが大切です。
遊びの中でスキンシップ
「アルプスいちまんじゃく」や手遊び(特に小学生)
イベントを活用
映画やスポーツ観戦で自然に肩が触れたり、手を繋いだりする機会をつくる。
気持ちを伝えるタッチ
褒めるタイミングでハイタッチをする、成功したときに肩をポンと叩く。
「もう恥ずかしいからやめてよー」まで続けてOK
「いくらなんでも、さすがに高校生になってもハグを求めてきたら拒んでもいいよね?」
はい、お気持ちはわかります。
でも、最後のアドバイスとしてお伝えしたいのは、これもペアレントトレーニングのテーマで紹介している、子ども本人が「もう恥ずかしいからやめてよー」というまで、続けてあげること。
もちろん、場所やタイミングには配慮が必要ですが、家の中では「安心できるタッチ」で愛情を伝えてあげましょう。
スキンシップは、言葉よりも深く伝わる“無言のメッセージ”です。
人間じゃなくてもOK!広がるスキンシップの効果
そしてもう一つ、おまけとして、スキンシップは人間じゃなくても大丈夫ということ。
犬や猫などの動物とのふれあいもオキシトシンの分泌に効果があると言われています。
子育てを頑張ったパパママにとって、お子さんが大きくなって巣立ったあとも、ペットとのスキンシップでご自身の第二の人生を楽しく明るく元気に過ごせたらいいですよね。
まとめ|今日から始める“1秒スキンシップ”で心をつなごう
スキンシップは、子どもの非認知能力や自己肯定感を育む、科学的に証明された最強の子育てツールです。
今日の夜、寝る前に「ハイタッチ」でも「肩ポン」でも構いません。
そのたった1秒のふれあいが、親子の絆を少しずつ深め、子どもの心をやさしく包んでくれるはずです。
子どもの成長はあっという間。
だからこそ、日常の「ちょっとしたふれあい」を大切にして、親子で“こころの距離”を優しく変えていきましょう。

