【年長・小1の親必見】そのままの自分で大丈夫。『かいじゅうたちはこうやってピンチをのりきった』で学ぶ、新生活の不安を乗り越える「自己肯定感」の育て方

「発表が苦手」「新しいクラスに馴染めるか不安」「登校しぶり」など、年長さんや小学校低学年になると、子どもたちが直面する精神的なマイナスの気持ちは、より具体的で大きなものになります。

親としては「気合いだ!」「なんとかなる!」なんて前向きな言葉をかけたくなりますが、もちろん子どもたちに精神論で伝えることは難しいですよね。
そんな不安や恐怖に対して、親として・大人としてどう向き合えばいいのか
それは、年長・小1の子育てで多くの親が感じる共通の悩みかもしれません。

そんな不安や恐怖との向き合い方を教えてくれるのが、小学校入学前の準備にもおすすめの絵本『かいじゅうたちはこうやってピンチをのりきった』です。
この一冊が、恐怖や不安とのつき合い方を、かいじゅうたちの姿を通して優しく、わかりやすく教えてくれます。

目次

それぞれの“こわい”を持つ、かいじゅうたち

この絵本には、物語の初めに4体のかいじゅうたちが登場します。
その4体のかいじゅうたちは、この年代の子どもたちが特に感じやすい「こわいこと」を持っています。

  • 高いところが怖いかいじゅう
  • みんなの前で発表するのが不安なかいじゅう
  • 注射が怖いかいじゅう
  • 暗いところが怖いかいじゅう

最初はみんな、「こうすればピンチをのりきれる!」と一生懸命工夫しているように見えます。
でも、よく見るとそれは「のりきっている」というより、「逃げている」ことに気づきます。

そのことに気づく場面こそが、この絵本の一番の見どころ。
そして、親としても“どう関わるべきか”をハッと考えさせられるポイントなんです。

恐怖や不安の正体、“ゾワゾワちゃん”

絵本の中には、「ゾワゾワちゃん」という可愛らしいキャラクターが登場します。
このゾワゾワちゃんこそが、子どもたちが感じる“恐怖や不安の正体”なんです。

怖いことがあると、誰もが感じる「おなかや胸がゾワゾワする」あの感覚。
誰にでもあるこの感覚を、キャラクターにしてわかりやすく教えてくれるのが、この絵本の大きな魅力です。

ゾワゾワちゃんから逃げようとすると、どんどん怖くなってしまう。
でも、ゾワゾワちゃんと仲良くなれば、恐怖や不安ともうまくつき合えるようになります。

「怖いって感じてもいいんだ」
「不安があるのは、新しいことに挑戦している証拠なんだ」

そんな大切なメッセージが、かいじゅうたちの姿を通して、大きな壁にぶつかり始めた子どもたちの心に優しく届きます。

誰にだって“怖いこと”はある

見開きページには、たくさんのかいじゅうたちが登場します。
それぞれのかいじゅうの下には、「こわいこと」「苦手なこと」が具体的に書かれています。

それを読んでいたうちの子が、ポツリとつぶやきました。
「パパは何が怖い?」

正直、ハッとしました。
大人だって、初めての仕事や人間関係で不安になることがあります。
親である私が怖い気持ちを正直に話すことで、子どもも安心して「大人でも苦手なことはあっていいんだ」と思えたようでした。

「怖さ」や「不安」は悪いものではなく、共に生きていくもの。
かいじゅうたちの姿が、それを私たち親子にやさしく教えてくれます。

親子で「ゾワゾワちゃん」と仲良くなろう

この絵本を読むと、「恐怖や不安をなくすこと」ではなく、「恐怖や不安とどう仲良くするか」が大切だと気づかされます。

そして、子どもだけでなく大人にも響くメッセージ。
「そのままの自分で大丈夫」「怖がりでも大丈夫」
そんな温かい言葉が、自信をなくしがちなこの年代の子どもの心をそっと包んでくれます。

まとめ|自己肯定感を育む鍵は、“怖さ”と仲良くなることから

『かいじゅうたちはこうやってピンチをのりきった』は、子どもたちに困難に打ち勝つ力を教えてくれる絵本です。
でもそれは、「無理やり強くなる」ことではなく、「怖い気持ちを認めて、自分と仲良くなる」こと。

これこそが、新生活や試練に負けない自己肯定感を育むための大切な一歩なのです。

大人も子どもも、不安や恐れを感じるときがあります。
そんなとき、ぜひこの絵本を手に取ってみてください。
親子で「怖さ」と上手に付き合いながら、自信を持って新しい一歩を踏み出すヒントがきっと見つかります。

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