「もう!わかってる!」
「今やろうと思ってたの!」
ちょっと注意しただけなのに、大泣き、ふてくされ、逆ギレモード……。
特に低学年くらいの子どもと接していると、「え?そこ泣くとこ?」「そんなに怒らなくてもよくない?」と心の中でつぶやく瞬間って、ありませんか。
注意したことに注意して、さらにその態度にも注意して……。言えば言うほどこじれて、最後は何を注意していたのかすら分からなくなり、親の方がぐったり自己嫌悪。そんな夜もありますよね。
でも実はそれ、わがままでも反抗でもなく、「自我の目覚め」のサインかもしれません。
「悲しい」よりも「バツが悪い」?
先日、家族でショッピングモールへ出かけたときのこと。
小学1年生の娘と3歳の弟が同じガチャガチャをした際、娘が自分から「交換しよう」と言い、弟も快く応じました。ところがその直後、まさかの「やっぱり元の色がよかった!」と娘が大泣き。
「自分で言い出したんだから、それは違うよね?」と正論を伝えると、娘はさらにヒートアップ。
この涙を見て、ふと気づいたんです。
「あれ?これ、悲しくて泣いてるんじゃないな」と。
娘の涙の正体は、おそらく「図星を突かれたバツの悪さ」と「引くに引けなくなったプライド」。
自分でも「間違えた」と分かってる。でも、それを認めると「お姉ちゃんとしての自分」が壊れそうで怖い。
だから心を守るために、逆ギレや大泣きという形でSOSを出していたんです。
これこそ中間反抗期の入り口。自分という「自我」がしっかり育ってきた証拠なんですよね。
「共感サンドイッチ」が効く理由
この状態のときに正論で畳みかけると、だいたい悪化します(笑)。
そんなときにおすすめなのが、「共感 → 事実 → 距離(クールダウン)」のサンドイッチ型声かけです。
- 共感: 気持ちをそのまま受け止める
- 事実: 変えられないルールを短く伝える
- 距離: 落ち着くまで待つ(その場を離れる)
事例①:夜、お風呂に入らずに逆ギレしたとき
「お風呂だよ」と言った瞬間、「今入ろうと思ってた!」とキレる子には……
- (共感)テレビ面白かったよね。もっと見たかったよね、わかる〜!
- (事実)でも、もうお風呂の時間なんだ
- (距離)パパ、先にお風呂で待ってるね
ポイントは、言い切ったらすぐその場を離れること。
観客がいなくなると、泣き続ける意味がなくなります。「泣き止んだら戻れる逃げ道」を作っておくことで、子どもはプライドを保ったまま切り替えられるようになります。
事例②:朝、着替えが進まないとき
朝は時間との戦いですが、ここで注意すると火に油。この場合は、代わりに「選択肢」を与えてみましょう。
- (共感)テレビ見たいよね、わかるよ
- (事実)でも、もう出る時間なんだよね
- (距離)ここで着替える?それとも、特別に玄関で着替えちゃう?
「やる・やらない」ではなく、「どちらの場所でやる?」という選択肢に変えます。
すると脳は自然と「どっちにしようかな?」モードに切り替わりやすくなるんですよね。また、玄関ならテレビから物理的に離れられるので、地味に効きいたりします。
まとめ|「素直になれない」は、自立の第一歩
素直じゃない姿を見ると不安になりますが、大丈夫。
図星だから泣く。分かっているからこそ、荒れる。
それは、自分という輪郭がはっきりしてきた証拠です。
もし理不尽に泣かれたら、私はイラッとしてしまいますが、そこはグッと堪えて「心が成長痛を起こしてるんだな」と思うようにしています。
- 説得しない
- 正論を足さない
- 「気持ちはわかるよ」と一言だけ
- 数分、視界から消える
お互いのクールダウンが、結局いちばんの近道だったりするんですよね。
